溝入敬三コントラバス劇場

ででんがでん

 昨夜、Den3(尺八/田辺領山、琴/木田敦子、丸田美紀)の演奏会でした。一日ずれていたら颱風のまっただ中、きっと客席に身内ばかり数人が座っていたに違い有りません。ところが昨日の7日は、午前中こそ曇っていましたが、午後は真夏日、これもこまりますが、とにかく大変良いお天気でした。そのせいも少しはあったでしょう。彼らの第三回目の演奏会は、前回にもまして超満員! 事務所から椅子を運ぶ始末。着々とファンが増えて来ているようです。
 前半は、各自のルーツを披露するソロ。丸田美紀さんによる沢井忠夫作曲 「讃歌」、田辺領山(たなべしょうざん)さんによる山本邦山作曲「甲、乙」(かん、おつ)、木田敦子さんによる宮城道雄作曲「手事」。どれも見事な演奏で、この三人がかなりの強者(つわもの)音楽家だということを証明しました。
 休憩を挟んで後半は、新作二曲。最初が拙作『ででんがでん』(尺八、十三絃、十七弦のための)でした。田圃の付いた名前の人達からの委嘱でしたので、真っ先に浮かんだのが、尖(とんが)った前衛でなく、牧歌的な曲。しかしあの猛暑だったでしょ。脳味噌が煮詰まってしまい、書いてはボツ、ちぎっては投げ、の修羅場をくぐり抜けますと、タリラリラーンと何も書けないでぼーっと汗をしたたらせるだけの毎日。結局は、牧歌的というよりは、図分と時間軸が溶けた、もうどうでもいいよ〜んと弛緩した曲になったようです。
 しかし演奏家は偉かった。あのだらけた洋楽譜を、極東のどこかの国の民族音楽みたいに仕上げて下さった。会場には、田圃を渡る風がゆるゆると、そして湿気た土の匂いまで淀むようでした。・・・エアコンの効きが悪かっただけ? まっ、とにかくお客様の反応も上々でしたよ。
 二曲目、高橋久美子作曲『朱雀(suzaku)』(尺八、筝、十七絃のための)も面白かった。彼女は、いつも独自の才能で楽しませてくれますが、今回はこのトリオでストラヴィンスキー「春の祭典」の響きに挑戦。オリジナルとは全然違うメロディーなのですが、ボルシチにキムチを入れたような?変な空間ができました。
 次のDen3公演は来年の5月。目が離せませんよ。c0138893_20191021.jpg
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by Keizo-MIZOIRI | 2007-09-08 20:22
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