溝入敬三コントラバス劇場

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極楽だねー

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 チャーリー・ヘイドゥンというジャズベーシストが、モンタレーのフェスティバルに出演した時のライヴCDがある。毎晩共演者が変わる。僕の持っているのは、ドン・チェリーという超個性的なトランペッターとエド・ブラックウエル(Ds)との一夜だが、その開演に先立って彼の一言が入っている。
"I'm in Heaven! Everyday.Every night!"
そりゃあ、毎日次々と素晴らしいプレーヤーと共演できるのだから、天国に舞い上がってしまいますよね。
 こんなことを前に振ったというのも、昨夜のライヴがお楽しみ三番勝負だったから。ヴィオラの中島久美ちゃんとの白熱のバルトーク「44のDuo」からの9曲から始まって、ユン・イサン「Together」では、現代曲やタンゴ大好きの安田紀生子さんとの、ふーふーしないと火傷するチゲ鍋のようなデュオ。彼女、黒檀ミュートをぶっ飛ばしておりました。そして3曲目は、同級生の中垣文子、ことアヤコと、バリエールの仲良しデュオ。彼女とはヴィブラートの数が予想出来るくらいツーカー。燃えたね。という訳で、私も、チャーリー・ヘイドゥンの真似をして、
「こりゃあ極楽だねー!」と言ってしまいましょう。
 そして後半は、お待ちかねの五重奏曲「鱒」。キラキラと輝く水面は、浅井道子さんの鍵盤を走る白魚の指でございまして、それは美つくしゅうございました。やはり一人一人が個性的ですから、面白くない訳が無い。外苑前Z.imagineでの練習初日には、どこへ向かうのか全く行方の知れない鱒でしたが、昨夜は、怒濤の迫力で、イグアスの滝を登って行ったのでありました。鱒がパワーアップしまして、龍かなんかに変身ですね。その勢いで、アンコールは、ピアソラ「ブエノスアイレスの夏」ですから。
 なんだ、クラシック音楽ってめちゃ面白いんじゃん! またやろう!

 写真は、薪ストーブのSPACE461のライヴに大沢純子さんが作ってくれたダンボールのBASSですが、もらってきて、公園通りに飾りましたら、素敵なこと! みっちゃんが写真を撮ってくれたので、ご紹介。
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by Keizo-MIZOIRI | 2007-11-30 16:48

『おいしい鱒料理』

 晩秋を感じてということもないのですが、このところスタンダードなクラシック音楽が、私の生活のツボにはまります。
 シューベルトの五重奏曲「鱒」を、気負わず、あるがままに演奏するライヴです。それに向かって、面白がりの仲間と一緒に練習しているのですが、これは楽しい。実は、この練習が、一番面白いのですがね。お客様には、聞かせてあげられない。ですから、一回限りの本番へどうぞ。
 さて、喧噪で殺気立った渋谷公園通りから一歩入ると、そこは気軽で居心地良い空間。勿論ドリンク付きですから、ワインやビールで喉を潤しながら、のんびりお聞き下さい。川面を渡る、緑の風が頬をなでるに違い有りません。


『おいしい鱒料理』

11月29日(木)at公園通りクラシックス tel&fax 03-3464-2701
開演/19:00  料金/¥3,000(1ドリンク付き)

ルクレール「二つのVlと通奏低音のためのソナタ」Vl,Va,Vc,Cb,Pf
バルトーク「二つのVlのための二重奏」Va&Cb
ユン・イサン「Together」Vl&Cb
バリエール「二重奏」Vc&Cb
シューベルト「鱒」Vl,Va,Vc,Cb,Pf

安田紀生子(ヴァイオリン)
中島久美(ヴァイオリン、ヴィオラ)
中垣文子(チェロ)
浅井道子(ピアノ)
KEIZO(コントラバス)
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by Keizo-MIZOIRI | 2007-11-26 12:10 | 演奏予定

薪ストーブ

 備後地方、芦田川の上流、西側、芦田町上有地461番地というところに「SPACE461」なる喫茶店がある。そのはずだが、と、うろうろ運転していたら、右手に、コントラバスの看板が飛び込んで来た。面白いものですね、僕には、自分の楽器は、銀座の大きな広告塔よりも目立って見えますから。そこが目指す「SPACE461」。後で伺ったら、ついさっき、イラストレーターの大沢純子さんが、今夜のコンサートのために作って、持って来てくれたとのこと。彼女とは、CD『猫に小判』のイラストをお願いした縁。
 ドアを開けると、ぽかぽかと暖かい和みの空間。それもそのはず、薪ストーブに火が入っている。特注だそう。木の燃える香ばしい香りと、じわっとしみ込む暖かさは、良いものです。子供の頃、お風呂を薪でわかしたこと、そして、米国サンディエゴのアパートにあった暖炉なども、よみがえってまいります。これでは、ご主人が入れてくれるコーヒーの香りと相まって、労働意欲は無くなってまいりますね。コーヒー美味しかったですよ。
 そうはいってもと、大量の楽器や機材を搬入、セッテイングし始めると、流れる汗に驚きました。ぼたぼたの、びしょびしょ。ご主人も奥様も気を使って、ドアを開け放しにしてくれたりするのですが、壁も、床も、椅子もテーブルも、あたし達人間も一旦暖まると、なかなか冷めません。薪ストーブは、芯から暖めてくれるのです。
 さて、その夜は、いったいどこから、こんなにという程、続々とお客様が押し掛けて下さり、満員! 中国地方の山間部、外は深々と冷えていましたが、中は熱気でムンムン、空間も心も温かく盛り上がったのでした。
 そうそう、大事な音ですが、とても良く響きました。木の床にコントラバスの低音も相性良く共鳴し、言葉の方もマイクが必要ありません。由美子さんの、オーボエ族三種+篳篥(ひちりき)も、美しく鳴っておりました。
 あー面白かった。大汗は、かいたけど。本番の時もまだ余熱が残っていまして、照明も熱いから、真夏のように衣装はびしょびしょ、眼鏡は曇るし、濡れるし、床や楽器にまで汗がしたたりましたが。オーナーの平田さんご夫婦、調律の草田さん、暖かい薪ストーブとお客様ありがとうございました。
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by Keizo-MIZOIRI | 2007-11-24 13:38 | 演奏予定

『半年後のトロンボーン』

 失意のトロンボーンは、近所の神社のお百度参り、四国八十八ヶ所お遍路さん、比叡山に延暦寺、目白カテドラル教会に銀座中央教会と、宗派も考えず、もう一度女神にお願いしようと走り回りました。女神は、あまりのうるささに耐えかね、どうしても分解掃除をする時は、一人でお風呂の中ですること、との条件をつけて、再度若者に変えてやりました。
 若者は、今度は注意深く暮らします。さていざベッドへ入りますと、元トロンボーンだけに、抜き差しに長けておりまして・・・(この部分は、まっちゃん@シリウスさんとウルドさんのご意見採用)・・・(点々は時間の経過を表し、詳細を省略する)・・・(女神も、ツバを飲み込みながら覗いてしまいました)・・・そして二人は、ぐっすりと眠ってしまいました。
 そうしましたら彼は、窓ガラスも割れよと凄まじい音量で鼾をかいたのです。(この部分、ジーザス鳥羽さんの意見採用)象の遠吠えと、消防車の群れでございます。やれやれ。女神は、やはりそうか、と、ため息をつこうとしたその時、隣で寝ていた彼女も寝ぼけたまま、その音にインスパイヤーされて、オペラアリアを歌い始めたのでした。ヴェルディでございましたか?深夜の町内会は、みんな起きだしてしまいました。彼女は、ソプラノ歌手だったのです。
 女神は、くすっと笑って、似た者同士だから、ま、良いか、と思いました。

(「音のイソップ番外編」)
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by Keizo-MIZOIRI | 2007-11-15 11:17 | 物語

『女神とトロンボーン』

  一台のトロンボーンが、一人の女の人を好きになっていまい、女神に、どうか自分を人間にして下さいと、お願いしました。女神は、たいそう不憫に思い、トロンボーンを美しい若者に変えてやりました。おかげで若者は、彼女に愛を伝えることができ、めでたしめでたし。しかし女神は、一抹の不安を感じていたので、ずっと彼を見守っていました。
 若者が、ベッドへ入ろうとした時です。彼は、首をするすると延ばして抜くと、体を分解し始めました。それを見た女神は、ため息をついて、魔法を解いてしまいました。
 これは、物事の本質を変えるのは難しいということです。

(KEIZO『音のイソップ』より)
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by Keizo-MIZOIRI | 2007-11-14 18:04 | 物語

『トライアングル』

 神様達が集まって相談した結果、いつもいつも、つまらない仕事でも一生懸命にやっているトライアングルを呼んで、褒めてやろうということになりました。トライアングルは、謙虚ですから、神様の前に出ますと、一人一人丁寧にお辞儀をしました。しかし福の神の前に出ますと、くるっと背を向けてしまいました。それを見たある神様が、どうして福の神にだけお辞儀しなかったかと尋ねました。トライアングルは言いました。福の神が、指揮者と大変懇意にしているのを知っていますから。

(11/1に公園通りクラシックスでエレキベースの弾き語り曲「音のイソップ」の中の一曲として発表したテキスト。)
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by Keizo-MIZOIRI | 2007-11-13 11:51 | 物語

まだまだ忙しい

 11/3,4仙台での「楽器作り、音作り」ワークショップは、学生から元大学教授まで広い年齢層が20人程参加して下さり、なかなか盛り上がりました。竹で鳩笛とケーナ、横笛を作ったり(これは宮城教育大学の美術の浅野先生担当)、それやその他色んな簡単に演奏出来る楽器を使って音遊びの実験(これが僕と、同じく宮教大の吉川先生との係)しました。コントラバスもエレキベースも使用。あー面白かった!
 でもまだ紅葉は始まったばかり、これからですね。牛タンは美味しかった。それ以外は、会場で弁当ばっかりで、お腹がプックリもたれました。
 11/10建長寺法堂(けんちょうじ・はっとう)での小澤真智子Vl演奏会は、大雨の中、搬入、リハ。立派な千手観音(?だと思うけど)が祭られ、天井画は完成間もないらしい大きな龍の絵という荘厳な空間ですが、参拝客の為に開け放してあるから、楽器は湿気でぐにゃぐにゃ、雨の屋外コンサートに近く、全然響かない。でも、本番の頃には、雨も上がり、きっちりと厚い木の扉を閉め切ったら、ばっちりの音響。空気も安定。真智子ちゃんもノリノリ、ベースもぶんぶん、オリジナルもピアソラもブリブリでした。
 本番中に、また大雨は降り始め、外の観光客のおばさん達のかしましさや、カラスや雀の鳴き声、工事の音等も、まあご愛嬌で。なにせ、私は、レパートリーにジョン・ケージ「4分33秒」があるくらいだから、めったな音には動じない。

 来週は、広島県福山市へ里帰りしまして、もちろん一杯楽器を満載しての車です。20日は、「SPACE 461」という、もともと写真スタジオを改装してできたおしゃれなギャラリーカフェでライヴ。奥様の手作りのケーキと美味しいコーヒー、そして薪ストーブがぽかぽか燃えているらしい。
 次の日は、駅前の「JAZZ SPOT DUO」というところで、名前のとおりジャズ系の店なんだけど、かまわず「KEIZOコントラバス劇場」。小中高校の同窓生も来てくれるはず。皆様どんなオジさんオバさんにくたびれているか知らん?
 それが終わったら、まあ次の日ですけど、猫ジョエルと犬タケルの待つ横浜へひとっ飛び。まじで「どこでもドア」欲しいです。
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by Keizo-MIZOIRI | 2007-11-12 14:06 | 演奏予定



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