溝入敬三コントラバス劇場

FMで語る

今週のミゾテイは、3月11日なので、どのように企画しようかと考えていたら、井伏鱒二さんに『原発事故のこと』というのがあったのを思い出した。昭和61年(1986年)『新潮』に発表したものが、<井伏鱒二自選全集第11巻>に収録されている。うちには全巻あるんだ。5ページくらいだから、何かレクイエムにでも乗せて読もうかと思ったけれど、日本文芸家協会に著作権の申請をしなくてはならないだろうから、時間もない、諦めて、要旨だけ話そうかと思っているが、ご存じない方の為に、ここで少しだけ紹介したいと思う。
井伏さんの戦友が戦地に行く途中、「生きて帰れたら、男の子を持ちたい」と話していたが、幸いにも生還でき、男の子も生まれた。その子はすくすくと育ち、北陸電力に勤める。良い子は、「これからの電力マンが、仕事に生き甲斐を求めるのは、近代科学の先端を行く原子力にある」と、東海村へ勤め、そして被爆、発病、舌ガンにより31歳で死んだ。その後、米国スリーマイル島原発事故、(炉心溶解の危機だったというが、3・11では完璧にメルトダウンした)それによる原発と癌の因果関係の報告。
この戦友は、息子のことを書いた手記を発表するにあたり、井伏さんに前書きのようなものを頼む。井伏さんは「・・・恐るべき原発はこの地上から取り去ってしまわなくてはならない。『放射能』と書いて『無情の風』とルビを振りたいものだ。」と書いた。 とても良い文章なのだけれど、これじゃあ分らないだろうな。どうぞ原文を読んで下さい。
予定している音楽は、『ゴジラとデストロイアのレクイエム』『ゴジラの鳴き声と足音』、忌野清志郎『サマータイム・ブルース』、原発の建設を中止した国・台湾の超絶の唄、布農族『お祝いの席』、エノケン+楠木トシエ『これが自由というものか』(三木鶏郎作曲作詞)、『泣きたいような』(三木鶏郎作詞作曲)などです。
毎週金曜日19時30分から30分間はレディオBINGO『溝入敬三の音楽定食』FM 77.7MHz 。インターネットではレディオBINGOのホームページからサイマルラジオをクリックして頂ければ、世界中どこでも聞くことができます。
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by Keizo-MIZOIRI | 2016-03-10 00:12 | NEWZ
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